6/28

久し振りに焼き魚を食べたら喉に小骨が刺さった。唾を飲み込むたびに喉を引っ掻かれるような違和感がある。最近、新しい環境に慣れようとしたり自分はまともな明るい人間だと思おうとしたりして、親しくない人からの誘いを一切断らずにいたら人間関係のキャパシティが致命的にオーバーしたらしく疲労感が脳髄にまで達し、何を考えても最悪の結論ばかり導いてしまう。この感じは久し振りだ。それにしても未だにI'm trying real heard to be the shepherdの気分で生きているんだけどこういうのって何歳くらいになったら終わるんだろうか?というようなことを考えられるようになっただけでもかなりの成長だと思う。わたしの体は日々脳みそが得た言葉に救われている。みんなと同じようにしたい。

昨夜久し振りに悪夢を見た。目の前の男にわたしは一方的に好意を寄せているらしいが(全く見たことも無い人)、彼がベルイマン「冬の光」よろしくわたしの嫌いなところを一つずつ捲し立てていき、それを泣きながら聞くというだけの夢。何よりクソなのが、男がわたしの傷つく姿を見て興奮し途中から満面の笑みを浮かべほとんど喘いでいた点。普通に悲しいからやめて欲しかったのに。でもその夢で男が挙げた嫌いな箇所の一つに「Tシャツの趣味が悪い」というのがあって、嗚咽交じりに「もう変なTシャツ着ないから」と泣きついていたのは思い出すとやや面白い。「もっう、へっん、な、てぃー、い、シャ、ツ、着っなっい、か、ら、あ、ああっ」みたいな言い方だった。わたしは無意識裡に自分のTシャツのセンスを恥じていたのか。

というのを歩きスマホしながら打っていたら、露出狂なんて呼び方では生温いというか、露出に関してだけ狂っているのではありませんといった風情の、下半身は靴下と靴しか身につけていない後期高齢者がヨチヨチこちらに歩いて来て何やら話し掛けているようだった。わざわざイヤホンを外してやったら「この辺にトイレは無いか?」とのことで怖かったので無視して逃げた。ある程度離れたところまで来て振り返ると、結局狂人は知らない人の家の壁に向かって放尿していた。

帰宅してから喉にピンセットを突っ込み忌々しい小骨を取った。不在の対象について考える。早く何もかも元通りになりますように。