小学生の頃、友達が居なかった。虐められていたわけでは無かったはずだが、休み時間はいつも一人で過ごしていた。今なら図書室で読書でもして時間を潰すんだろうが、当時は読書の習慣がほとんど無かったので、ひたすら黒板を綺麗に磨くか、体育館裏の桑や柘…
地下鉄の階段を上がりコンビニの前を通ると、また件の男がベンチに座り煙草を吸っていた。一度は通り過ぎたが、すぐに引き返して男に声を掛けた。細い白髪がかかった耳には黒いイヤフォンが嵌め込まれていてわたしの声は聞こえないらしく、右膝を思い切り蹴…
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